作成日 2016/4/24 最終更新日 2016/4/24
プロジェクトマネージャH28春 問11の解説
プロジェクトマネージャH28春 問11の解説をします。
大項目:プロジェクトの計画
小項目:資源の見積り(たぶん)
COCOMOにはシステム開発の工数を見積もる式の一つに
MM=3.0×(KDSI)1.12
がある。開発規模(KDSI)と開発生産性(KDSI/MM)の関係を表したグラフはどれか。ここで,MMは開発工数(人月),KDSIは開発規模(注釈を除いたソースコードの行数,単位はk行)である。
◆与えられた数式を無視して、今までの経験&直感で解く(数学を全く使わないで解く)
個人的に、この方法はありだと思います。
(1)まず、今までの経験的に、開発規模が増えて、生産性が上がった事がありません。これは開発を行ったことがある人なら、常識だと思います。
一応、説明すると、開発規模が増えると、関係する箇所が増える(システム的、人的)ので、開発効率が落ちます。
え?わからない?
例えば、100kステップだけのシステムを1つ作るのと、それを2つ作る場合を考えると、後者は2つのシステム間の連携を考えないといけないから、絶対に生産性が落ちます。
また、開発する人も増えるから、その分、コミュニケーションロスが多くなり、生産性が落ちます。
だから、「ア」と「イ」は絶対に違う。
(2)そうしたら、残りは「ウ」か「エ」なわけですが、「ウ」は、開発規模が大きくなると、生産性が0になり、開発できなくなります。
そんなことは現実には無いから、間違いです。
なので、答えは「エ」です。
◆数学を使って解く(高校3年生レベルの数学が必要な気がします)
グラフの縦軸が、「開発生産性(KDSI/MM)」で、横軸が、「開発規模(KDSI)」なので、与えられた数式、
MM=3.0×(KDSI)1.12
を「KDSI/MM = ...」の形に式変形します。
数学が苦手な人は、そもそも上記の式変形ができない気がしますが、ここから先も数学が苦手な人には厄介です。
考え方ですが、KDSIが正の値でかつ0に限りなく近い場合と、ものすごく大きい(∞。無限大)場合に値がどうなるかを考えます(数学用語で「極限」と言います)。
ここで、厄介なのが、「0.12乗」というところ。分からない人は、なにこれ?です。
これは、分からない人はルートのルートのルートと考えましょう。ルートは√のことです。√は0.5乗です。それのさらに√の√だから、0.125乗になります。え?「0.12乗」と「0.125乗」で少し違うって?細かいことは事は考えなくてOKですよ。
さて、本題に戻りますが、まず、KDSIが正の値でかつ0に限りなく近い場合を考えます。 √の√の√だから、0を√しても0でしょう。だから分母が0に限りなく近い正の値になります。ということは、KDSI/MMとしてはものすごく大きい値になります。
もう、この時点で、答えは「エ」なのですが、折角なので、ものすごく大きい(∞。無限大)場合も考えて見ます。今度は大きい値の√です。これは大きい値になります。そして、それに対してさらに√の√だから、やはり大きい値です。分母が大きい値だから、KDSI/MMとしては0になります。ア〜エの中で、0に向かう(数学の用語を使うと、KDSI/MMの+∞側の漸近線が、KDSI/MM=0の線)のは「エ」のみなので、答えは「エ」です。
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